数日前、家族で出掛けようと車に乗り込みガレージを出ようとすると、降りしきる雨の中、一人の男性が外に立っていました。
男性はこちらの様子を伺いながら何か話したげだったので、車の窓を開けて挨拶すると、
「こんにちは、僕はジョージです。
僕は、以前この家の住人だったんだ。
僕の息子もこの家で生まれたんだよ。
今はハワイに住んでいるのだけれど、こちらに来たので寄ってみたんだ。
庭をちょっと見せて貰ってもいいかい?
あと、アーモンドの実を2粒程取らせて貰いたいんだけど。
あの木は僕が植えたんだ」
これを聞いた瞬間、感動の余り鳥肌が立ってしまった私。
ブログでも度々綴っていたのですが、私はいつも庭いじりをしながら、庭の作り主がどんな思いで庭木や花を植えたのかを考え、その恩恵を受けながら感謝していたのです。
私達が入居した時点で殆ど手入れされておらず荒れた状態だったので、私達の前の住人が庭の作り主でないことは分かっていたのですが、
ジョージさんの話を聞いた瞬間、彼こそがこの庭の作り主であることが私には分かりました。
「勿論よ!私達はこれから出掛けるけれど、どうぞ庭に入って下さい!」
生憎、約束の時間が迫っていてすぐに家を出なければならなかったのですが、この後も暫く興奮状態でした。
ずっと会いたかった見知らぬ人が、突然目の前に現れたのですから!!
一方、
「大丈夫かなー?怪しい人ちゃうやろか」
と心配げな夫。
「大丈夫!だって、外からは見えない庭の奥のアーモンドの木の存在を彼は知っている上、この時期アーモンドの実が成ることを知っているんだから!私には分かるの!!」
同じ庭を愛する者にだけ理解することの出来る、合言葉「アーモンド」。
残念ながらアーモンドの実はまだ完全に熟していませんでしたが、いつかアーモンドかプラムが熟す頃に、また遊びに来てくれたらいいな〜。
聞きたいことが沢山あったのに、ゆっくり話せなかったことが残念でなりません。
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