2010年10月20日水曜日

はちうえはぼくにまかせて

チビ子の日本語保育園には沢山の蔵書があり、私自身も絵本との新たな出会いを楽しんでします。

こちらは、その中でも最近ツボにハマってしまった本。
『はちうえはぼくにまかせて』ジーン・ジオン (著), マーガレット・ブロイ・グレアム (絵) 。
『どろんこハリー』と同じ作者の絵本なのですが、この本の主人公は、トミーという小さな男の子。

夏休みの間、旅行に行く予定のないトミーは、ご近所さんの鉢植えを預かり、世話をする仕事を思いつきます。
「一日ひと鉢につき2セント」と、ちゃっかり小さなビジネスにしてしまっているところが如何にもアメリカらしいのですが、
それはさて置き。
トミーの熱心な世話の甲斐あって、預かった鉢植えたちはぐんぐん成長し、いつの間にか家の中がジャングルと化す程になります。
それを剪定し、剪定で出た小枝を差し枝して、新たに小さな鉢植えまで作ってしまうのです。
夏休みが終わる頃には、旅行から戻った近所の人達に、前よりも元気になった鉢植えを引き渡し、更にその子供達には小さな鉢植えをプレゼント。
町中がトミーの手掛けた鉢植えで溢れ返るのです。

植物を育てるのが上手な人の手を「グリーンフィンガー」と呼ぶのですが、トミーはまさにそのグリーンフィンガーの持ち主。
園芸好きな私としては、リアルに生き生きと描かれた観葉植物が、ページを繰るごとに成長して行く様子を眺めているだけで幸せな気持ちになってしまいます。

植物を愛すること、責任をもって仕事を成し遂げること、そして周囲の人達に喜びを与えることを教えてくれる、とっても素敵な絵本です。

人気ブログランキングへ