2007年3月25日日曜日

愛用キッチンツール


よく使用するキッチンツールは白い陶器の入れ物にまとめて放り込んでいます。

真ん中にある年季の入った木べらは亡くなった母が使っていたもの。
角がすり減って丸みを帯び、手に馴染んでとても使い易いです。

生前は母愛用の調理器具の魅力を散々聞かされたものです。
そういえば、母が入院中、私達の面倒を看に来ていた祖父が母が大切にしていた鉄のフライパンを「真っ黒だから捨てる」と言い出した時、夜中にこっそり台所から取り出して自分の部屋に隠し持っていたこともあったっけ・・・。

小さな頃から母と一緒によくお菓子作りをしていましたが、料理の基本を母から本格的に教わり始めたのは小学校高学年から中学にかけて。
丁度母が入退院を繰り返していたこの時期、万が一の時のことを考えてのことでしょうか・・・
煮魚や煮物、酢の物など、和食を中心に一通り教わりました。

母はその後間もなく亡くなりましたが、まだ子供だった私達が生きていく為に最も必要なことが「食べる」ことであり、最期に自分が我が子に教えるべきことが料理だと考えた上での「少し早い花嫁修業」だったのかもしれません。